最近のほとんどのスマートフォンでは、充電中に「バッテリーの最適化充電」をしている旨の通知メッセージに気づくことがあるでしょう。このメッセージは Apple 社製品では「スマート充電」と呼ばれる機能によるものですが、Android 機器では同等機能を「最適化充電」と呼ぶこともあります。このような賢い充電方法をスマートフォンが自動的に使用すると、スマホの充電速度を必要に応じて低下させ、長期的にはバッテリー寿命全体を延ばすことができます。

新しく入手したスマートフォンを初めて使用し始めた際、このようなスマート充電機能は、ユーザーの使用行動や充電習慣を数週間程度のあいだに「機械学習」することがあります。なぜなら、バッテリーは消耗が激しい部品で充電サイクルが増えれば増えるほどバッテリー全体の健全性が低下し、充電の持ちが悪くなるなどの間接的な問題が発生しやすくなるからです。

このようなスマート充電下では、もし使用しているスマートフォンが「バッテリー温存充電」状態に入ると、通知が送られるようになっています。例えば、スマートフォンも充電器もより高速に充電ができる性能であっても、夜間には充電速度が非常に遅くなり「朝 7 時までに充電が終了します」というメッセージが送られることがあります。これをもっと短時間でフル充電させたい場合には、スマートフォンのアラームをもっと早い時間（例えば朝 5 時）にセットすると、充電の終了時間は 5 時に調整されます。これは、バッテリーのフル充電が必要以上に発生しないように、スマートフォンが充電完了時間を延ばしているのです。

スマートフォンがある一定の条件や時間帯に自動的に充電速度を遅くするのは、バッテリーがフル充電（100％）状態にある時間を短縮するためです。長期的なバッテリー寿命を延ばすためには、フル充電状態にある時間が短いほど良いからです。

スマートフォンにはバッテリー設定内に「最適化充電」「アダプティブ充電」と呼ばれるオプション機能があり、通常はオンになっています。これをオフにすることもできますが、多くのユーザーにとっては、これを有効なままにしておくことが望ましいと言えます。