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USB PD パススルー機能について

Written by Product Owners

Last published at: June 19th, 2023

USB Type-C は現状、スマートフォンやタブレットおよびその他多くの消費者用小型電化製品の給電および充電用ポートとして、業界標準の物理形状となっています。

約30年前から使用されている標準 USB Type-A ポートの技術使用では、USB BC(Battery Charger)1.2 に対応したデバイスに対し、最大 7.5A(5V1.5A)までの電力供給が可能でした。 しかしこの値はマウスやキーボード、USB フラッシュドライブなどには充分でも、最新のノート PC、タブレット、モバイル・ディスプレイなど大型家電に電力を供給するには全く足りません。より高い電圧とワット数に対応する充電規格が必要だったのです。

USB Type-C ポートを使った USB PD(Power Delivery)の新しい規格(PD 3.1)では、EPR(拡張電力幅)技術仕様により最大 240W(48V5A)までの給電を可能にします。これにより、ほとんどすべてのノート PC、外部モニタをはじめ、ほとんどの外部得デバイスに充分な電力を供給することができるようになりました。現状、最も多く使われている USB-C 電源は 60W~100W 出力ですが、今後は EPR の採用が進むと予想されます。

この USB PD 充電規格では、「PD パススルー」という機能を使って複数のデバイスを連結することができます。例えば AC アダプタ 電源がコンセントからドッキングステーションに電力を供給し、それをドッキングステーションの USB-C ポートを介してノート PC に電力を供給することができます。このメリットは、複数の電源アダプタを使用する必要がなくなるという点です。PD 管理下ではそれぞれのデバイス自体にも「電力バジェット(消費電力に相当)」が確保され、接続された機器全体で、電源アダプタの電力を共有します。

例えば、Plugable 社の USB-C ドッキングステーションの多くはホスト充電対応で、この PD パススルーができます。ドッキングステーションに付属の AC アダプタ電源から、ドッキングステーション自身を駆動する電力を引いた残りの電力で、接続したノート PC へ給電します。

たとえば 100W 対応 AC アダプタがドッキングステーションに同梱された場合を考えてみましょう。一例ですが、100W のうち 18W がドッキングステーションに使用され、残りの最大 82W までがノート PC へ給電されます。ドッキングステーションが 100W 対応であれば、ノート PC が例えば 45W や 60W 電源が必要なモデルの場合は、充分な電力であるといえます。

PD パススルーは、ノート PC と複数デバイスを使用する構成において、電源供給元を 1 つにする機能を提供するものです。Plugable 製品のパススルー機能についてご質問等がある場合は、「アマゾン注文番号」または製品名とともに、Plugable 日本語サポート nihongo@plugable.com までメールでお問い合わせください。