Plugable 社は、Bluetooth や WiFi、他のワイヤレスレシーバーを USB 2.0 に接続し、PC 本体や USB ハブに搭載された USB 3.0 （USB 3.1 Gen 1 または USB 3.2 Gen 1 と表記されることもある）ポートには接続しないように推奨しています。USB 3.x（最大転送速度 5Gbps） ポートは USB 2.0 よりも約 10 倍高速なのにもかかわらず、なぜ USB 2.0 ポートを使用した方が良いのでしょうか。

まず、通常の場合 Bluetooth やワイヤレス製品のレシーバーは、USB 2.0 の転送速度にしか対応していません。したがってもし USB 3.ｘ のポートに接続したとしても、転送速度は USB 2.0 のままなので特にメリットがありません。このようなワイヤレス製品の場合、いずれにしてもスループットは USB 2.0 以上にはならないことがほとんどです。

一方、USB 3.ｘ ポートに接続するにはデメリットがあります。これは USB 3.0 技術仕様が設計されたときに見落とされていた他技術との干渉問題で、具体的には Bluetooth や WiFi が使用する無線帯域 2.4Ghz ~ 2.5Ghz に、電波干渉を及ぼすことがあります。詳細についてはインテル社が公開している技術資料（英語）を参照してください。

この相互電波干渉は製品側の厳重なシールドによって軽減することができますが、USB 3.0 の中心設計に固有のものであるため、完全に回避することはできません。一方 USB 2.0 ポートにはこの問題はありません。

ただし、USB 3.0 ポートが他の USB 3.0 機器によって使用中だと、近接する USB 2.0 ポートは、そこから漏れる電波ノイズの影響を受ける可能性がある点に注意してください。

USB 3.0 とワイヤレス機器の電波干渉に関する詳細とその対応方法については、「USB ドッキングステーション使用時の Wi-Fi パフォーマンスおよびワイヤレス機器の問題について」も参照してください。