Windows システムが、USB ドッキングステーションを接続している時だけ正しく起動できないことがあります。ここではそのような場合の対処法についてご説明します。
通常この問題は、ドッキングステーションに接続されている外部記憶域(HDD、SSD など)が原因で引き起こされており、ドッキングステーション自身の問題ではないことがあります。
ドッキングステーション経由で外部 HDD などを接続しており、システムが正しく起動できないという問題が起きた場合は、下記の手順をとって問題判別をしてください。
- ドッキングステーションに接続された USB 周辺機器(マウスやキーボード、USB フラッシュドライブ、外付け SSD など)を全ていったん取り外します。
- ドッキングステーションにモニタが接続されている場合は、これを取り外します。
- ドッキングステーションにオーディオ機器(ヘッドフォン、スピーカー、マイクなど)が接続されている場合は、取り外します。
- 有線 LAN イーサネットケーブルが接続されている場合は、取り外します。
- この時点で、ドッキングステーションに接続されているのは本体用の電源アダプターと、PC に接続されている USB ケーブルだけになっているはずです。他の外部周辺機器が接続されていないことを確認します。
- この状態でシステムを一度再起動して、問題症状に何か変化があるかを確認します。
- もしも PC が問題なく起動できた場合は、それ以前にドッキングステーションに接続されていた周辺機器やモニタなどを 1 つずつ接続しなおし、その都度再起動します。まずモニタを接続し、次にオーディオ機器、そしてイーサネットケーブルを接続してテストします。最後に USB 周辺機器を接続してそれぞれ再起動が正しくできるか確認します。
私たちが数多くのユーザーの方々の技術サポートをしてきた経験から言えば、この問題の原因の多くはドッキングステーションの USB ポートに接続された外部 USB ストレージ(SSD、HDD など)です。本来はシステム内蔵のストレージから OS が起動すべきところ、何らかの理由で外部ストレージから起動しようとすることがあるためです。ほとんどの場合外部ストレージは「ブータブル(起動可能)」ではないため、システムが正しく起動しないと状況が引き起こされます。
もしこのような問題が生じた場合、対処方法として有効なのはシステム BIOS(UEFI としても知られます)の「起動順番」設定を、内蔵ストレージが一番最初の起動領域になっていることを確認したり、設定したりすることです。こうすることで、システムが外部ストレージから起動しようとすることを防ぐことができます。
PC システムはメーカー、モデルごとにそれぞれ違う構成になっているため、システム BIOS にアクセスし設定変更をする方法の詳細については、システムに付属してきた使用マニュアルを参照するか、PC メーカーにお問い合わせください。