DisplayPort 2.1 技術仕様について

Last Update: January 23rd, 2025
Article ID: 3022015

概要

DisplayPort は、コンピュータ・モニタ用のインターフェースとして VESA が標準規格として策定し、1.2、1.4 2.0 とバージョンを重ねてきました。この記事では、最新の DisplayPort 2.1 について説明します。

DisplayPort 2.0 から 2.1 への進化を見ると、より効率的なエンコードプロセスを採用することで帯域幅とデータ転送効率が改善され、最大帯域幅が 80Gbps に引き上げられています。DisplayPort 2.1 は 4 つの UHBR(超高速ビットレート:Ultra-High Bit Rate)データレーンを採用しています。このような膨大な帯域幅の実装により、これまで一般ユーザーの多くが利用できなかった高解像度、高リフレッシュレート、そして深い色深度の利用が可能になります。

 

UHBR(超高速ビットレート)について

UHBR データレート:DisplayPort 2.1 で帯域幅が増加し 80Gbps に対応できるようになったのは、4 つに増えた UHBR レーンによるものです。このおかげで、さまざまな高解像度や高リフレッシュレートのモニターに対応できるようになりました。ディスプレイの解像度やリフレッシュレートに応じて、UHBR モード(UHBR レーンがいくつ利用されるかなど)が決まります。

UHBR モード

レーンごとの帯域幅

合計帯域幅

対応しているディスプレイ仕様

UHBR10

10 Gbps

40 Gbps

4K 60Hz HDR(DSC 不要)

UHBR10

10 Gbps

40 Gbps

4K 120Hz HDR(DSC 要)

UHBR13.5

13.5 Gbps

54 Gbps

4K 120Hz HDR(DSC 不要)

UHBR13.5

13.5 Gbps

54 Gbps

4K 240Hz HDR(DSC 要)

UHBR20

20 Gbps

80 Gbps

4K 240Hz HDR(DSC 不要)

UHBR20

20 Gbps

80 Gbps

8K 60Hz HDR(DSC 要)

 

DisplayPort 2.1 ケーブル:バージョン2.1, DisplayPort 2.1 の技術仕様を利用するには、そのデータ帯域幅に対応できる新しい DisplayPort ケーブルが必要になります。これらの新しいケーブルは、DP40(DisplayPort 40Gbps)や DP80(DisplayPort 80Gbps)などと呼ばれます。超高速データ転送を安定して品質良く行うにはケーブルの長さも重要で、DP40 ケーブルであれば最大 2m、DP80 ケーブルは最大 1m までと規定されており、VESA の認証を受けたケーブルを使用することが推奨されます。認証されたケーブルには通常、ケーブル自体に DP40 または DP80 という表示があります。

機能

DisplayPort 40(DP 40)

DisplayPort 80(DP 80)

合計データ帯域幅

40 Gbps

80 Gbps

UHBR レーン数

4 UHBR レーン(1 レーン 10 Gbps)

4 UHBR レーン(1 レーン 20 Gbps)

最大ケーブル長

1 m

2 m

 

DisplayPort 1.4 と 2.1 の比較:DisplayPort 1.4 は、実装され始めた当初は画期的と言えましたが、最大解像度や複数モニターの構成には制限があります。DisplayPort 2.1は、その性能が大きく向上し、高性能なモニター対応が可能になりました。例えば、4K 解像度(HDR)モニタを最大 3 台サポートすることが可能です。

機能

DisplayPort 1.4

DisplayPort 2.1

最大解像度

8K @60hz(DSC 用)

16K @120hz(DSC 用)

非圧縮ビットレート(UHBR)

32.4 Gbps

80 Gbps

レーン構成

4 レーン (1 レーン 8.1 Gbps per lane)

4 レーン(1 レーン 20 Gbps) 

対応モニタ数

4K @30hz(DSC 不要)x 3

4K @90hz(DSC 不要)x 3

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