概要
DisplayPort は、コンピュータ・モニタ用のインターフェースとして VESA が標準規格として策定し、1.2、1.4 2.0 とバージョンを重ねてきました。この記事では、最新の DisplayPort 2.1 について説明します。
DisplayPort 2.0 から 2.1 への進化を見ると、より効率的なエンコードプロセスを採用することで帯域幅とデータ転送効率が改善され、最大帯域幅が 80Gbps に引き上げられています。DisplayPort 2.1 は 4 つの UHBR(超高速ビットレート:Ultra-High Bit Rate)データレーンを採用しています。このような膨大な帯域幅の実装により、これまで一般ユーザーの多くが利用できなかった高解像度、高リフレッシュレート、そして深い色深度の利用が可能になります。
UHBR(超高速ビットレート)について
UHBR データレート:DisplayPort 2.1 で帯域幅が増加し 80Gbps に対応できるようになったのは、4 つに増えた UHBR レーンによるものです。このおかげで、さまざまな高解像度や高リフレッシュレートのモニターに対応できるようになりました。ディスプレイの解像度やリフレッシュレートに応じて、UHBR モード(UHBR レーンがいくつ利用されるかなど)が決まります。
DisplayPort 2.1 ケーブル:バージョン2.1, DisplayPort 2.1 の技術仕様を利用するには、そのデータ帯域幅に対応できる新しい DisplayPort ケーブルが必要になります。これらの新しいケーブルは、DP40(DisplayPort 40Gbps)や DP80(DisplayPort 80Gbps)などと呼ばれます。超高速データ転送を安定して品質良く行うにはケーブルの長さも重要で、DP40 ケーブルであれば最大 2m、DP80 ケーブルは最大 1m までと規定されており、VESA の認証を受けたケーブルを使用することが推奨されます。認証されたケーブルには通常、ケーブル自体に DP40 または DP80 という表示があります。
DisplayPort 1.4 と 2.1 の比較:DisplayPort 1.4 は、実装され始めた当初は画期的と言えましたが、最大解像度や複数モニターの構成には制限があります。DisplayPort 2.1は、その性能が大きく向上し、高性能なモニター対応が可能になりました。例えば、4K 解像度(HDR)モニタを最大 3 台サポートすることが可能です。